初めての SFA 導入ガイド -ITが苦手な会社向け

はじめに

※注 本ページは、営業支援システム( SFA )を導入して日々の商談情報を素早く共有したい、顧客情報をせっかくなら蓄積したいなど、ITツールの便利な側面をまずは使ってみよう!というお手軽導入をご検討の方向けの導入手順解説ページです。すでに様々な営業情報を社内で蓄積・共有していて、営業戦略をよりスピーディーに回すことを目的とされている場合はチラのページをご参照ください。

SFA (営業支援システム)は、「なんだか良いソフトらしいから導入する」「安いから導入する」といった類のツールではありません。
営業効率や効果を高めることを目的としたITツール、それがSFAです。
よって自社に適した SFA を見極める目が必要です。

本ページではSFA導入の目的が「今の情報共有の方法を SFA に置き換えて、ITツールのメリットを享受したい」という方向けです。

では、初めて SFA を導入する際、どうやれば自社に合ったSFAを見極めて導入することができるのかとお考えの方に向けたSFA導入手順を説明してまいります。

欲しい機能を列挙しておこう

SFA各メーカーにお問い合わせされる前に、まずは自社で共有している営業情報とその方法を列挙しましょう

以下、例を挙げてみます。

【情報共有方法】
・営業日報(Excel)
・売上見込表(Excel)
・会議(リアル)

【共有している内容】
・日々の営業活動内容
・営業マンの訪問件数
・何月にどれくらいの売上が立つかの予測
・商談(案件)の進捗状況と対策の確認
・案件創出のための施策(打ち手・作戦)の共有 など

このように列挙すると、SFAに必要な機能が見えてきます。

列挙した必要機能を次のように分類しておくと、SFAをその後、選んでいく過程で便利かもしれません。

・顧客(企業や担当者などお客様)情報に関する機能
・商談や案件に関する機能
・日報や週報など日々の営業活動に関する機能
・その他

なぜ、このように必要となるであろう、欲しい機能を並べたかというと、効率よくSFAを選ぶためです。

自社に合った良いSFAを選ぶためには、数社の資料を取り寄せたり、デモを見ることになります。
この時に
「あれ、A社ではこの機能どうだったっけ?」
「急にB社のこの機能が魅力的に見えてきた・・・」
といった具合に、SFAを比較し、検討する際の手戻りや余計な議論がSFA導入の時には出てくるものです。

これらを予防するためにもあらかじめ必要な機能を列挙して、表にしておくことをオススメします。

※このExcelのSFA機能比較表はコチラのページで無料公開しております。

各 SFA の資料請求・デモ

自社に必要であろう機能の洗い出しが終わったら、SFA各メーカーに問合せをしてみましょう。

その際には、資料を請求するだけでなく、同時に営業マンへデモを依頼しておきます。

資料をもとにあらかじめ作っておいたSFA機能比較表を埋めます。また、「要確認」などデモ時に確認すべきポイントの目星をつけておいたほうが良いです。

またデモの時は

(1)まずは一般的なデモをしてもらう
(2)次に必要な機能を営業マンに伝えて、入力方法と活用イメージをデモしてもらう

この2点を確認します。

次に価格を聞きます。価格は初期費用とランニング費用(月額or年額)を尋ねておいて、しっかりメモを取っておきます。

また、15名以上でご利用の場合は導入形態(クラウドorオンプレミス)もあらかじめ決めておくべきでしょう。

15名以上で5年以上の利用を想定した場合、オンプレミスならば大きなコストメリットを得られます。

もしオンプレミスとクラウドで迷っている場合はメーカー営業マンに、上図のようなオンプレミスとクラウドの比較表の提出をお願いしてみてください。(メーカーによってはオンプレミスではそもそもサービス提供していないケースがあります。)

そして価格を尋ね終わって、一通りの内容を把握することが出来ましたら、最後に「無料トライアルを行いたい」と打診します。

無料トライアルで SFA を試す

たいていのメーカーは無料トライアルサイトを提供してくれます。

無料トライアルサイトでは主に次の3点を検証することが目的です。2~4名ほどの営業マンおよびシステム管理者に試してもらうことを弊社ではオススメしてます。

(1)入力のしやすさ
(2)情報変更の容易さ
(3)情報参照の簡単さ

上のように目的を設定していないと「なんとなく使いやすい」「なんとなく使いづらかった」という結論に至ることが多く見られます。

では上に挙げた3点それぞれを簡単に解説してまいります。

SFA において入力のしやすさが重要である理由

SFA は毎日入力せねばならないITツールです。
入力された情報の質と量によって営業改善を図ることが可能となるからです。

よって誰でも手間なく、そしてストレスなく入力できることは、運用定着の要因の1つと言えます。

SFA において情報変更の容易さが重要である理由

顧客や商談に必要な情報を入力するのがSFAです。
よって、営業方針によって入力フォーマットを柔軟に変更しなければなりません。

SFAでは設定を変更することが当たり前で、設定変更が容易でないと運用しづらいということになります。

SFAにおいて情報参照の簡単さが重要である理由

SFAで情報を参照することは、入力と同様にほぼ毎日行います。
顧客に電話する際に電話番号を調べる
部下の営業活動を参照する
上司のコメントを参照する
最新の売上見込予定を参照する などなど
SFAで1日に何度も様々な情報を見ることになります。

となれば、必然的にどんな情報でも簡単に参照・アクセスできることが求められます。

導入する SFA の決定

各社のデモを見て、トライアルを行い、必要機能表を埋めて、しっかりと比較を行って導入する SFA を決定します。

決定しましたら、次はどれくらいの導入サポートを受けるべきかをジャッジしましょう。

導入サポートは、ほぼ全てのSFAメーカーが有償で行っています。そしてサポートを受けるかどうかは任意で、必ずしも受けなければならないわけではありません。導入サポートはメーカーによってオールインワンだったり、細分化されたりしてます。ちなみに下の表は弊社の例ですが、どのSFAメーカーもおおむねこのようなメニュー構成だと思われます。

導入サポートのジャンルエクレアラボの場合(メニュー名)
運用項目・ルール設計関連Ecrea導入コンサルティング
操作説明関連(管理者・営業社員向け)システム設定研修・操作研修
少数利用向けの特別メニューEcreaスモールスタート支援
運用後のサポート関連無料ヘルプデスク・定期訪問でのQA対応

ちなみに弊社はどのようにオススメしているかというと・・・・

ご利用アカウント:1名
この場合、サポートの必要性は低いと考えているため、積極的には提案しません。

ご利用アカウント:2~5名
営業社員のIT(PC入力)スキルが高い場合、ルール設計やシステム設定の研修を必要に応じて受講いただいています。

ご利用アカウント:6~30名
ルール設計から専用マニュアルの制作、操作説明会をお任せいただくことの方が多いです。

ご利用アカウント:31名~
弊社のコンサルタントが全てを請け負うことケースもありますが、費用が高額になることが考えられます。
その場合、お客様企業内にSFAマスターなる人材を育成するサポートを行い、社内のSFAマスターに全国のご利用者へ説明してもらうといった特殊な支援体制を敷くケースもあります。

このように
・運用ルールを自社で決められるか否か
・システム設定を自社で行えるか否か
・操作説明会を自社人材で対応できるか否か
主にこういった判断軸でジャッジし、導入サポートの範囲を決めます。

SFA導入~運用~定着までのスケジュール

SFA導入にあたって、運用定着までのスケジュールを設けましょう。スケジュールとは、何をいつまでに誰がやるかを決めることです。

最低でも次のようなスケジュールを設定しておくことをオススメします。

(1)導入目的の設定
(2)自社の営業活動に則したSFA各フォーマットの設定
(3)目的・ゴール、そして操作を営業マンに理解してもらうための説明会の開催
(4)運用開始
(5)目的・ゴールにそくした運用が出来ているかを振り返る定例会

下図は例ですが、導入スケジュールをしっかりと週・日単位で立てて実行します。
導入スケジュールはSFAメーカーの営業マンに依頼すれば、スケジュール案を作成してくれるはずです。

最後に

今回ご紹介したSFA選定~導入の手順については、簡易版です。

SFA導入に伴い、営業改革を断行するとお考えの場合は、こちらの導入ガイドをご覧いただくことをオススメします。

最後となりますが、本ページでご紹介したSFA機能比較表を無料公開しております。
こちら以外にもご検討をスムーズに進めていただくための各種ツールを用意しております。

どうぞお気軽にお問い合わせくださいませ。

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