「常に丁寧に接する」は間違い!?AI時代の営業・販売のコミュニケーションにおける正解とは

今回は営業職や販売員の方が、営業スキルや接客スキルを高めることの必要性について考えてみました。

営業・販売の「永遠のテーマ」・・・

それは… 「コミュニケーションって、どれくらい頑張ればいいの?」 という問題ではないでしょうか。

「丁寧に話すほどいい!」 …と思いがちですが、実はそうとも限らないと僕は考えます。

むしろ今の時代は、コミュニケーションが“いらない”場面と、“めちゃ必要”な場面が完全に二極化していると感じています。

今日はその境界線を、わかりやすい具体事例つきで解説します。


コミュニケーションが“いらない”世界

まずは、ちょっと冷たい話ですが(笑) 「話さなくてもいい接客」 の世界からいきます。

● 代表例

  • タクシー
  • 自動券売機のラーメン屋
  • モバイルオーダーのカフェ
  • 低価格ホテル
  • ドラッグストアの日用品買い

ここではお客さんはすでに、 「何を買うか決まっている(=顕在ニーズ)」 状態です。

■ 事例①:セルフレジが人気の理由

スーパーで「有人レジよりセルフの方が並んでる」ことありますよね。

あれは店員さんが嫌われているのではなく、 ただ “サッと買って帰りたいだけ”なのかなと。

つまり、 “コミュニケーションしないこと” が最大の価値 になる典型例です。

● この領域で求められる価値

  • 待ち時間の削減
  • 手間のない導線設計
  • スピードと正確性
  • 自動化によるブレない品質

この状況で店員さんが丁寧に話しかけると、 「いや…いいから…早く会計したい…」となるのも無理はありません(笑)


コミュニケーションが“必要な”世界

ここからが営業・販売の腕の見せどころ。 お客さんが 「自分でも何が必要かわかっていない」=潜在ニーズ の世界です。

● 代表例

  • 車・住宅・家具など、選択肢が多く迷いやすい買い物
  • 高級レストラン(特にワイン選び)
  • BtoB商材(意思決定が複雑)

■ 事例②:家電量販店で迷子になるお客さん

最近のテレビ、種類が多すぎて意味がわかりません(笑) 「4K?8K?OLED?倍速?ミニLED?」

お客さんはほぼ混乱状態です。

ここで必要なのは商品の説明より、 「使い方」や「生活シーン」を引き出す質問力です。

これができるスタッフは、 「そうそう、それが知りたかった!」 とお客さんに心から言わせられます。

■ 事例③:BtoB営業の“資料説明マン”の悲劇

初回商談でいきなり

「では、弊社サービスの説明をします!」

と資料を開く営業さん。 でもお客さんの心の声はこうです。

「いや、それが欲しいかどうかまだ決まってないから…」

BtoBでは、

  • 役員
  • 部長
  • 現場責任者

と複数の意思決定者が関わるため、 “状況を聞き出して整理する力” のほうが重要です。


🔍 2つの世界を分ける唯一の基準

実はめちゃくちゃシンプルかなと思っていまして・・・

顧客の中で「買うものが明確かどうか」

だと僕は考えてます。

顧客の状態求められるコミュニケーション
● 顕在ニーズ(買う物が決まっている)低くてOK:スピード・手軽さが価値
● 潜在ニーズ(買う物がわからない)高くないとNG:対話・整理が価値

顧客が本当に求めているのは、

  • 手間の削減(顕在)
  • 気づきの提供(潜在)

このどちらかです。


まとめ:皆さんの現場はどちらに寄せるべき?

◎ コミュニケーションが低いほうが価値になる世界

  • スピード・効率が命
  • 自動化と相性が良い
  • “話さないほうが満足度が上がる”ことも

◎ コミュニケーションが高いほうが価値になる世界

  • 潜在ニーズを引き出す力が必要
  • 会話そのものが価値
  • スキルの標準化が売上に直結

どちらが偉い・優れているという話ではありません。 「自社がどちらの価値を提供すべきか」 を認識することが何より重要です。

もし皆さんが “高コミュニケーション側” にいるなら、 対話の質を磨くこと=売上アップに直結します。

逆に“低コミュニケーション側”なら、 どれだけ手間を減らせるかが勝負。

「うちの場合はどっち?」 「高コミュニケーションのスキル体系を作りたい」 そんな相談も弊社では承っておりますので、お気軽にどうぞお問い合わせください!

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