Excelなどで顧客台帳・カルテや営業日報・週報、はたまたSFA(営業支援システム)でそれらを記録している会社というか営業チームは多いことかと思います。
営業パーソンが情報を残す必要性について今回は考えてみます。
というのも、弊社ユーザーのある中小企業の社長からこのようなご依頼をメールでいただいたことがキッカケです。

※勉強会が指しているのは弊社営業支援システム「Ecrea」の活用方法を営業パーソン向けに教えて欲しいという意です。
営業パーソンが顧客情報を残すことや日報・週報に商談情報を記録することを今回は「商談記録」という表現で統一します。
日報など商談記録はついつい後回し
「商談を記録しなければいけないけど、あとでやろう…」
そう思って3日が過ぎ、気づけば商談内容がうろ覚え。
あのときのお客様の一言、「前向きに検討します」は本音だったのか、社交辞令だったのか・・・もう分からない。
営業あるあるですね(笑)
少しの後悔をしたのも束の間、翌日には「商談記録よりも訪問だ」「情報蓄積より受注だ」と気持ちは切り替わっているのもあるあるでしょう。
入力している間に1本でも電話した方が数字になる。
そう思いたくなるのはとてもわかります。
商談記録をサボったツケ
商談記録をサボると、何が起きるか。
最初は何も起きません。むしろラク。
ところが、数週間後に上司から「あの案件、進捗どう?」と聞かれ、口ごもった返答をした時に商談記録をしなかった自分を恨むのです。
そして同時に上司は
「この人、管理が甘いな」
と見なします。
つまり、入力をサボると信用残高が減るのです。
受注や成約といった目標数字を達成できていても、信用が減ってしまいます。
これって、けっこう怖い現象です。
商談記録に対する営業パーソンの誤解
商談記録は上司のためのものだと多くの営業パーソンが誤解しています。
本当は、自分を守るための「保険」であり「資産」なのです。
・「言った」「言わない」のトラブルを防げる
・上司が“なぜ受注できたのか”を正しく評価できる
・担当替えのときに、自分の顧客が放置されない
・新規開拓の時の更地ではなく、過去の情報を活かして活動できる
このように、商談記録を残すことは「面倒な監視カメラ」ではなく「自分の営業活動を守る防犯カメラ」なのです。
商談記録にはもうひとつ大事なポイントがあります。
商談記録に残した情報は、会社の資産です。
それと同時に、皆さんの営業力の証拠でもあります。
「この人はどんな提案をして、どんな顧客を動かしてきたか」
それが商談記録の中に全部、刻まれていくのです。
それって、いわば「自分の営業日記」なんですよね。
日々の努力の跡が、数字だけじゃなく、履歴として残る。
退職しても、転勤しても、「あの人が築いた顧客だ」と言われるのは、データを残した人だけです。
たしかに、商談記録を残すことは慣れるまでちょっと面倒。
でも、1件の入力に3分(だったとしましょう)。
1日5件で15分。
その15分を惜しんで、あとで「あの商談どうだったっけ?」と思い出すのに30分費やしたとしたら……完全に赤字です。
商談記録とは、「先に入力する人ほど後がラクになる」仕組みで、
つまり、めんどくさいの前払いで、ラク(楽)の後払いをもらうツールなのです。
もし今、日報や週報など商談記録を後回しにしているなら、
未来の皆さん、もしくは皆さんの部下のことをちょっとだけ想像してみてください。
・3ヶ月後、案件が増えて混乱している自分。
・上司から「進捗報告お願い」と言われた自分。
・顧客から「前に話した件、どうなりました?」と聞かれた自分。
そのとき、皆さんを助けてくれるのは
今日、いや今この瞬間に入力した数行のメモです。
もし、面倒という気持ちを振り切り、しっかりと入力しておけば
未来の自分が「ありがとう」と言う日が来るはずです。
さあ、今日も1件だけ入力して帰りましょう!
それが、明日の自分への最高の営業です。
今日は後半に向けてポエムっぽく仕上げてみました(笑)





